ステラコート・ガーデンコンサート




村田会湘南台内科クリニック






 湘南台から車で7、8分、円行の丘の上に位置する、村田会湘南台内科クリニックは内科・呼吸器科・循環器科・消化器科・小児科・整形外科を基本診療科目に、今回、お話を伺う睡眠時無呼吸障害や人間ドックの診療に対応したクリニックです。また、隣は、ケアパーク湘南台という名前の介護老人保健施設になっています。
 今回は、村田会湘南台内科クリニックの理事長の村田尚彦先生に睡眠時無呼吸症候群についてお話をお聞きすることが出来ました。このクリニックができまして、4年目だそうで、内科を中心に診療をおやりになっているなかで、睡眠時無呼吸症候群の位置づけからお話をはじめたいと思います。


 睡眠時無呼吸症候群はいろいろな科にまたがり、多くの先生が取り組んでいます。歯科の先生も耳鼻科の先生も取り組んでいますが、基本的には内科がメインです。それに付随した病態が多いということで、内科の疾患でいいのではないかと思います。
 睡眠時無呼吸症候群という疾患自体が最近認知されるようになりました。この疾患がいつから注目されたかというと、スリーマイル島の原発事故やタンカー事故、スペースシャトル事故などを契機にしてからだと思います。この疾患の病態が世間にポピュラーになり始めたのは15年くらい前ですが、実際の治療が一般的に行われるようになったのは7,8年前からではないでしょうか。このように疾患の歴史として浅いので、一般的な高血圧や糖尿病などに比べ認知度は低いように感じられます。


 自分のいびきを感じて、自分は無呼吸かもしれないと疑う人はまずいないと思います。多くの場合はベッドパートナーといわれる方の指摘から疑われる場合が多いと思います。つまり奥様に、あなたいびきがひどく時々呼吸がとまっているみたい、などといわれたりする場合です。また同僚と旅行をした時に、いびきがひどくて寝れなかった、などといった具合です。これとは別に交通事故を起こしてしまったが、実は睡眠時無呼吸症候群が隠れていたといったケースがあります。このように自覚として症状が出る場合は多くありません。


 昼間の眠気は自覚としてかんじる場合もあります。発生機序は異なりますが、前立腺肥大があるわけではないのに夜間頻尿になったり(時には大人でもおねしょをしてしまうも人もいます)する場合があります。また、朝起きたときに頭痛をよく自覚したり、 動悸を感じたりする場合もありますが、いずれも睡眠時無呼吸症候群に特有の症状というものではありません。血圧が高くなったりする場合もありますが、中には高血圧の発症には睡眠時無呼吸が大きく関与すると言われる先生もいます。症状として特徴的なものはありませんが、逆に多岐にわたる症状を呈するといえます。この疾患では直接呼吸が止まったまま亡くなるということはありません。むしろ、無呼吸から呼吸が再開する時に不整脈が多く発生するのですが、この不整脈によって命にかかわる場合があります。また、心筋梗塞や、脳卒中を合併しやすいのでこのことも問題になります。
 比較的若い人たちで睡眠時無呼吸の方には昼間の眠気が自覚症状として現れない方もいます。このような方は他の人に指摘されない限り受診することは多くありません。


 簡易検査と精密検査に分かれます。簡易検査ではある程度の情報を得ることができますが、正確性にかけますので誤差を生じます。ですから検査のゴールデンスタンダードとしては入院の上実施する、終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)を勧めています。この検査は脳波を測定しながら、同時に呼吸状態、動脈血酸素飽和度、筋電図、胸腹壁運動、などを測定し精密に無呼吸、低呼吸を測定するもので精度を要する検査であるがゆえに、入院を必要とします。簡易検査だけで安易に治療を導入するところもあるように聞いていますが、逆に患者様に不利益となる場合もありますので、必ず精密検査を受けた上で治療適応を決定することが必要であると考えています。現在藤沢市内でこの精密検査を行える医療機関は当院だけとなっています。


 来院していただき、使い方を説明し覚えていただいた上で貸し出します。解析結果を見て判断しますが、誤差も多少ありますから、精密検査に移行するケースが出てきます。しかしながら、まずは不安に思っておられる方には簡便な検査ですので、進んで受けていただきたいと思います。


 PSGでは脳波を取りますので入院の上でしか検査はできないと思います。この脳波は睡眠ステージを決定しますが、そのステージの出現割合を見て睡眠の質を検討し、レム睡眠の出現時期に一致する無呼吸を勘案することなどに関係しますので、精密検査にはなくてはならない検査項目と考えていただいてよろしいかと思います。検査当日は検査技師、看護士、医師が共同して検査にあたります。お部屋は個室でトイレ、バス、テレビ付のセミダブルベッドを配置したゆったりしたつくりとなっています。食事も和食、洋食の特別メニューを用意していますし、味も中々のものとなっています。ただし比較的体格の立派な方が多いですからカロリーはしっかりと計算されています。


 睡眠時無呼吸症候群の原因の一つに加齢があります。年齢とともに筋力の低下を生じます。このため舌根部が後方に下がらないようにする筋肉の緊張度が低下し、睡眠中に舌が後ろに落ちるようになります。その結果気道閉塞を生じます。あとは肥満によって気道が外部から圧迫されることも加わりやすくなり、睡眠時無呼吸を生じやすくなります。その他に顎の小さな方も舌の収まりが悪くなり起こしやすくなります。また特に子供の睡眠時無呼吸ではほぼ100%と言っていいぐらい扁桃腺肥大が見られます。


 診断がついた後、重症度に応じて治療適応が変わります。中等症以上の場合であれば、鼻マスクを用いたCPAP療法を導入します。空気の圧によって内部から気道閉塞にならないように空気を送り込みます。この送り込まれる空気により圧力が加わるわけですから、その圧を決定するために再度入院していただき、治療に必要な空気圧を決定します。 軽症及び中等症の一部においてはそのほかの治療を選択される場合があります。


 全治療に関しては全て保険診療となります。口腔内装具(マウスピース)もPSGを受けてその必要性が示された場合は保険診療の対象となります。ですから安心して治療に専念してください。


 基本的には外来で管理します。月に一回受診していただき、状態を報告していただきます。
 CPAPの機器はレンタルとなりますので、その使用料をお支払い頂きます。細かな物品の交換、マスクの交換(原則一年に一回)は無料にて行います。外来経過観察中、状態の変化が気になる方は併せて簡易検査を行うことで状態のチェックを行えます。また、必要圧が人により変化する場合もありますのでご本人と相談の上再検査をしていただく場合もあります。ほとんどの人は月に一回の受診だけで済む場合が多いと思います。また、睡眠時無呼吸症候群は多くの疾患の呼び水になるということを認識していただき、本人が改善できる点に関しては真剣に取り組んでいただく必要があります。

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